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シャープ DVDレコーダー

シャープはDVDレコーダーに参入した当初こそパイオニアのＯＥＭ製品（シャープと銘打ってはいるが中身はパイオニア）を作っていましたが、２００２年から自社開発商品を発表。
２００４年には業界初となる地上波・ＢＳ・ＣＳデジタルチューナーを搭載したDVDレコーダーを発売しました。
２００５年からはDVDレコーダーも液晶テレビと同じ「ＡＱＵＯＳ」ブランドとして展開し、先に成功を収めていた液晶テレビに引っ張られる形で、じわじわとそのシェアを伸ばしてきました。
さらにパナソニックの「ビエラリンク」と同様のシステム「ＡＱＵＯＳファミリンク」で、液晶テレビとDVDレコーダーの連携はより密となり、２００７年度にはDVDレコーダーのシェア１位を獲得することができました。
２００８年５月には、パイオニアがシャープのＯＥＭでDVDレコーダーを発売。
１０年近い年月をかけて立場を逆転したわけです。
今もっとも安心して買えるDVDレコーダーはシャープ、と多くの人が口をそろえて言うのもわかりますね。
２００８年８月現在の最新機種は「ＤＶ−ＡＣＷ９０」。
ＨＤＤ容量は１ＴＢ（１，０００ＧＢ）、チューナーを７つ搭載していて、デジタル２番組を同時に録画可能。
さらにダビング１０対応と、文句の付け所がないDVDレコーダーです。
オープン価格ですが「価格．ｃｏｍ」によるとおよそ８〜１５万円ほど。
これだけの高機能DVDレコーダーがこの値段で手に入るのですから、時代は変わりました。

パナソニック DVDレコーダー

パナソニックがDVDレコーダーを始めて発売したのは２００３年。
他メーカーに比べるとややスロースタートではありましたが、だからこそ思い切ったことができています。
それは、DVDレコーダーにあまり詳しくないライトユーザーの獲得。
パナソニックのDVDレコーダーは、ＶＨＳの代わり、というわかりやすいコンセプトで、機能よりも使いやすさを重視しています。
ボタンの配置などのインターフェースはＶＨＳに似せ、リモコンもいたってシンプルに。
ボタンが多すぎてなにがなんだかわからない、というDVDレコーダー初心者にはありがたい作りとなっています。
また、DVDレコーダーにＶＨＳを搭載したのはパナソニックが初めて。
この徹底したライトユーザー向けの戦略が吉と出て、パナソニックのDVDレコーダーは順調にシェアを拡大しています。
その後押しをしたのが「ビエラリンク」。
テレビ、DVDレコーダー、スピーカー、アンプなど、複数のＡＶ機器を専用のケーブルでつなぐと、１つのリモコンですべて操作できるというスグレモノです。
本来ならテレビでDVDを見る場合、テレビをつけ、DVDのスイッチを入れ、テレビの入力をDVDに切り替えるという３ステップ必要ですが、それがビエラリンクならDVDレコーダーのスイッチをオンにするだけで一連の動作が自動的に行われます。
これは機械に疎い女性や中高年には嬉しい機能ですよね。
パナソニックはどこまでもライトユーザーのことを考えているのです。

SONY DVDレコーダー

ＳＯＮＹは２００１年からDVDレコーダーの生産に乗りだし、その普及と低価格化に務めてきました。
２００３年に発売された家庭用ゲーム機「プレイステーション２」にDVDレコーダーの機能を備えた「ＰＳＸ」や、「スゴ録」シリーズなどで初めてDVDレコーダーの存在を知った人も多いと思います。
当時のDVDレコーダーとしては低価格だったスゴ録シリーズはあっという間にDVDレコーダー界を席巻し、２００４年、２００５年はシェアトップに輝きました。
その躍進が皮肉にもＰＳＸをわずか２年で生産終了に導くこととなってしまいましたが、これ以降、スゴ録シリーズがＳＯＮＹのDVDレコーダーの屋台骨となったのです。
その後はDVDレコーダーで録った映像を携帯ゲーム機「ＰＳＰ」に持ち出せるよう対応するなど、ＳＯＮＹならではの展開を見せました。
しかしそれもわずかな期間のことで、２００７年に入ってからは新製品を発表することもなく、９月にはDVDレコーダーからの撤退を表明。
２００８年１月に「ＲＤＺ−Ｄ７００」の生産を終了し、完全にDVDレコーダーから撤退しました。
ＳＯＮＹは映像保存の未来をブルーレイディスクに託したのです。
しかしながら、デジタル放送録画の新方式「ダビング１０」対応の機種を発表するなど、すでに販売されているDVDレコーダーへのケアは怠っていない様子。
撤退したからといってあわててブルーレイディスクに乗り換える必要もなさそうです。